中学の音楽の授業での話


先生の指示で数人のグループ(男女混合)をつくり、リコーダーの練習をすることになった


うちの音楽室は床がカーペットで、机や椅子もなく座る時は体育座りやあぐらだった


俺のグループは円形に座って練習してたんだけど、中学生の集中力はそんなに続かない。


練習してる奴としてない奴に分かれ始めた。俺もボーッとしたり練習したり。


その時も(そろそろ練習再開するか…)って感じでリコーダーを手に取って、教科書見ながら吹いてた。


そしたら、視界の左端、教科書の左側に一つのリコーダーが置いてあった。


うちの中学校はリコーダーに直接名前を彫ってあるんだけど、置いてあるリコーダーには俺の名前が彫ってあった。


よく思い出してみると、さっき俺は自分の右側にあったリコーダーを手に取ってた。


おそるおそる今手に持ってるリコーダーの名前を確認すると、俺の右に座ってる女子の名前が彫ってある。


全身から血の気が引いた。


すぐにメンバー全員の様子をうかがったところ、誰もこちらを見てないし、右の女子も友達と喋ってた。


俺は手に持ってたリコーダーをさりげなく右側に置いて平静を装ってグループの雰囲気に溶け込んだ。


先に気付けて本当に良かった



危機に直面すると興奮する暇もない