母親の頭にバスが突っ込んできたのが衝撃的だった。

小学生の時に母と妹とバス停でバスを待っていた。

事前に握らされていた百円を自分が落としてしまって、百円がコロコロと転がって歩道と車道の境界線あたりに落ち着いた。

母が屈んで拾おうとしたら、ちょうど頭だけ車道に突き出す形になってしまい、そこにちょうどやってきたバスが突っ込んだ。

もう本当目の前で母の頭にガゴッという音をたててバスが突っ込んで衝撃的だったんだけど、その後何事もなくバスに乗った母にもっと衝撃受けた。

「いったーい。あんたがボーッとしてるから。」

と文句言われたけど声も出なかった。

運転手さんが慌てて降りてきたけど、母はしれっと「大丈夫ですー。すいませんでした。」と謝ってバスに乗り込んだ。

見えていたらしいバスの乗客も衝撃的な顔してた。

母以外全員が衝撃を受けていた。


--後日投稿--


母親がひき逃げにあったのが最大の衝撃。

路地でひっかけられて転倒、頭を打ったらしくしばらく事故現場で意識不明の状態だったそうだ。

母がその時身分がわかるものを持っていなくて、私が病院から連絡を受けたのは事故から数時間経ってから。

意識不明だと聞かされ、顔面蒼白になった。

打ちどころが悪かったらしくてその後手術するということに。

手術中は不安で不安で仕方なかった。

病院の人によれば、道端で倒れていた母を発見し、救急車に一緒に乗ってついてきてくれた人がいると言う。

私と連絡がとれるまで何の関係もないのについていてくれたそう。

護師さんが連絡先を控えてくれていたので連絡をとると、落ち着いた感じの女の人で、母の状態を心配してくれた。

遠慮されてしまったけどほぼ無理やりお礼の品とクリーニング代(母に出血があって、その人の衣服を汚してしまっていたと看護師さんに聞いたので)を持って尋ねると、まだ20代前半くらいのギャルな子だったのが二度目の衝撃。

電話口の話し方や応急処置が丁寧だったと聞いていて、勝手に主婦だと思い込んでたので驚いたけど、心を込めてお詫びとお礼をした。

クリーニング代は受け取ってくれず、持っていったお菓子だけ遠慮しながら受け取ってくれて、終始赤の他人であるはずの母の心配をしてくれて涙が出そうだった。

学生時代にギャル集団に軽いいじめを受けてそれ以来苦手だった&心の中で見下し対象にしてたギャルさんだったけど、そんな雰囲気の人が確かに母を救ってくれた。

どうにか退院した母と、もう一度お礼に行ったら『退院のお祝い』とセンスのいい贈り物を頂いてしまって恐縮してしまったけど、今回の件で、母の大切さと人を見た目で判断してはいけないってことを同時に噛み締めた。

もらった優しさを、色んな人に返していこう。


--後日投稿2--


母は無事です。元気です。自分と妹より元気。

その日は突っ込んできたバスに乗って母の整体に行く予定だったので、そのまま気まずいバスに乗り、整体の先生に見て貰いました。

事情を話すと整体の先生は爆笑してました。

翌日病院にも行きましたが、たんこぶだけでした。首も何ともなかったようです。

後日バスの運転手さんが果物籠を持ってお詫びにいらして、運転手さんは何も悪くない…とお詫び合戦になってました。

運転手さんも当日も後日も何も変わりない母にびびってました。

つい最近、もしやあれは子供の頃の夢ではと思い母に確認しましたが、事実でした。

何かと強い母です。我が家では妖怪認定されてます。