俺の修羅場書く。

うちの家系は田舎の農家なんだけど、祖父の持ってた畑が高速道路の土地になったとかで、国が高額で買ってくれたらしく、けっこうな資産があった。

祖父の子どもは伯父と父だけ。

祖父は畑を売るちょっと前に、病気で寝たきりになってた。

父は、俺と弟が生まれてすぐ亡くなったので、伯父が祖父の面倒見てた。

俺達は、母子家庭ということもあり、ほとんど祖父や伯父とは会うことないまま生きてきた。

俺も弟も、父の法事以外で会ったのは5回ぐらい。

あとは年賀状や暑中見舞いのやりとりぐらい。

そんで、ある日祖父が亡くなったんだけど、はじめて伯父に相続権がないのが分かった。

伯父すら知らなかったんだけど、伯父は祖父の兄夫婦の子どもだったらしい。

養子縁組もしていなかったとか、とにかく色々戦後のごたごたが原因のことで、伯父は20年以上祖父の面倒見ていたのに、相続権がない、ってことになった。

で、ほとんど祖父と面識ない俺達兄弟が、財産を相続する立場だから、って呼ばれた。

財産放棄しても、伯父には財産が行かないらしくって、母と俺達パニック。

祖母は父よりも先に亡くなってるし、伯父は

「俺は口を出すことができない」

と、相続諦めることやむなし、みたいな姿勢だし、正直俺達は財産とか憧れるけど、相続税怖いし。

何よりこれは伯父さんのだろ、みたいな空気にいたたまれなさで一杯だった。


それで法律のプロとかと色々やりとりして、入ってもらって、けっこうなお金払って、伯父さんに失礼でないぐらいのお金を渡した。

伯父が

「受取るわけにいかない」

とか、知らない親戚がしゃしゃりでてきたりとかで、とにかく全部落ち着くまで1年半かかった。

その後、俺達もそれなりのお金をもらったんだけど、弟の当時の彼女が、金に狂った。

「私達富豪よね!」

みたいな感じで勘違いして、ブランドのバッグとか海外旅行とかねだりまくって、弟がブチ切れ、大騒ぎで別れた。

その後も、弟の彼女が

「たなぼたで金持ちになった兄弟」

と俺達のこと触れまわったおかげで、弟や俺に金当ての女が寄ってきて、ものすごく面倒なことになった。

それまで女に縁のなかった俺に、いきなり

「私は賢いから、あなたの資産を無駄にするほど愚かじゃない」

みたいなこと言ってくる女とか、まぁ意味わからない女が何人か寄って来た。

そこまでが人生最大の修羅場だった話。

資産は、俺一人で、県庁所在地中心部に、マイホーム&土地をそこそこのが一括現金で買える程度の額だった。

弟も俺も結婚して、それなりに暮らしてるけど、当時20代の大学卒業数年目にはきつい話だった。