小学校の頃、霊感があると誤解されてた。

理由は親戚筋に巫女というか拝みさんのような職業の人が居た事と金縛りによく掛かっていて自分としては不眠、体調不良の相談のつもりでクラスメイトに愚痴ってたら怪談ブームと重なり一気に広まった感じ…

知らない子にエンジェルさん(こっくりさん地方版?)して!と頻繁に誘われるようになりヤバイと気が付いたが、他クラスにも話が広がっていて今更真実を言うとこっちが嘘吐きみたいな空気が怖く強く否定はせず、金縛りネタを封印して怪談話も加わらず風化を狙った。

……が、そんな頃林間学校があり、クラスの女子10人くらいで同じ部屋に泊まった。

そこは古い和室で部屋の隅に当時でも珍しい鏡台(和風で上から布掛ける奴)があって怪談好きな女子たちで呪いの鏡みたいな怖い話をしていたらしい。

私を含む数名が風呂から戻って一番髪の長い子が鏡台の前で髪を乾かしていた。

位置的には部屋の奥角に怪談ちゃんたち、古い旅館みたいに大きなガラス窓で外は真っ暗。

対角線にある入口側の角に鏡台と髪長ちゃん、私はその中心で荷物の整理してたんだけどふと視線を上げたらすごいちっちゃいカマキリが天井に居るのを見つけた。

ちょうど怪談ちゃんたちの真上あたりからふっと飛んで鏡台の方へと飛んで行きまくり上げた布に止まった。

「あ…そこ」

(カマキリが)って言おうとしたら私の行動を見ていたらしい。

怪談ちゃんの一人が

「ぎゃぁぁぁぁ!!!!」

と悲鳴をあげた。

その子を皮切りに

「あそこに!」

「ホントだ!怖い!」

と他の子も大騒ぎ。

髪長ちゃんと私はぽかんとしてたんだけど、カマキリがその騒ぎで飛びそうだったのでとりあえず虫が死ぬほど苦手な髪長ちゃんを避難させようと鏡に近寄ったらその瞬間、一番最初に悲鳴をあげた事がエビみたいに跳ねて後ろのガラスにダイブ。

驚愕してたら

「私ちゃんお祓いして!お願い!レイコさんに殺される!」

と他の女子数人が縋り付いて来て、わけわからんままに孔雀王の真似をした。

幸い無傷だったエビちゃんや怪談ちゃんたちに大変感謝されたけど私、何もしてない…

後からよく話を聞くと部屋にある鏡台を見て古い鏡台に女の霊(レイコさん)に呪い殺されるみたいな怖い話してたらしい。

霊感のある私ちゃんがこっち見てる→何かいる?!→視線が鏡台へ…え?何かいるの?→あの鏡よく見ると長い髪の女と手が写ってる!!!(髪長ちゃんだけど角度が微妙だったらしい)

先生にははしゃぎ過ぎという事で叱られただけだった。

同じ夜、男子が勝手にカブトムシ取りに行って遭難しかけるという事件があったので私たちの部屋の事はあまり注目されなかった。

カマキリは騒ぎでどっか行った。

数年後に親の都合で引っ越すまで本物の霊能者に成りすまして頑張った。

あの期間は黒歴史満載で今でも脳みそに直接消しゴム掛けたくなる。