俺の修羅場はアニサキスに感染したときだな。

夜中にありえないレベルの吐き気と腹痛に襲われて吐きまくって胃液しかでなくなっても症状はいっこうに治まらない。

物音をききつけた母親が起きて様子をうかがいにきてくれたんだが、どこがどう痛いのかとか下痢はしているかとかきいてくる母親に何故か仮病を疑われてるような気になって

「うるせー!腹いてぇっていってんだろ!」

とか怒鳴ってしまった。

すると怒鳴り声を聞いた父親がやってきて一言

「怒鳴る元気があるならたいしたことない、そんな馬鹿ほっとけ」

これをきいてヤベェと思ったがあとのまつり。

居間に胃薬置いておくからと言い残して母親も寝てしまった。

その後、母の用意してくれた薬を飲むもそれも吐いてしまいそのうち震えまできたが今更両親に頭を下げて助けを求めるのもカッコ悪いとアホな意地を張って居間で一人ブルブル震えてた。

しばらくそうしてると妹が居間にきた。

妹はおもむろに俺の顔をのぞきこむと

「お腹痛いの?救急車よぶ?」

俺→黙って首を横に振る

「じゃあお母さん達に謝って病院連れてってもらおうね、本当に苦しい時は意地張ったらダメなんだよ?」

と言ってそのまま両親に話をつけに行ってくれた。

両親が出かける準備をしている間も妹は携帯で夜間救急を調べ、病院に電話をして今から行くことを伝え両親にどこそこの病院に行って裏口から入って窓口のピンポンを押せば受け付けてくれるなど指示を出してくれて俺はただそれを聞きながら、あの小さかった妹がいつの間にかこんなに頼もしく成長していたのかと感慨にふけっていた。

けっきょくその時は処置できる医者がいなくて薬を出してもらうにとどまり、翌朝病院があいてから再度行って諸々の検査やらアニサキス本体を取り出す作業をしてもらうことになった。

生まれてこのかた病気らしい病気をしたこともなかった俺は少し不安になってあの頼もしい妹に付き添いをしてもらったんだが、俺の中から取り出したアニサキスをこんな大物は珍しいと医者が見せにきたとき

「すごーい!シャーペンの芯みたいでウケるwww」

と笑いながらパシャパシャ写メ撮って医者をドン引きさせてる姿を見てこいつは大人になったんじゃなく、ただの変人になってしまったんだと心の中がとっても修羅場だった。


--後日投稿--


親が寝ちゃったのは当時の俺が毎日夜中まで彼女と遊び歩き、寝不足で翌日の仕事を遅刻or仮病で欠勤ってのをやらかしてたから。

完全に自業自得なわけです。

アニサキスの感染経路は彼女の家で食べた刺身丼でした。

落ち着いてから彼女に報告に行ったら彼女が彼女と母親と一緒になって、虫に気づかないとかマヌケとか、自分達にあたらなくてラッキーとか笑ってきたのでサメてしばらくしてから別れましたwww

妹とはあれから俺が家を出て1人暮らしを始めてからも、ちょくちょく連絡をとって仲良くしてるけど、俺がノロになったとき救援物資だよ~って持ってきたものがたくさんのタオルとデカイ洗面器と消毒スプレー3本で

「塩素が間違いないらしいよ~!塩素!塩素最強~」

とか言いながら、そこら中にスプレーしゅぱしゅぱして即帰っちゃったあたり、やっぱりしっかり者に育ったのか変人になったのか判断しづらいとこです。