若気の至りの失敗談。

結婚して同居する予定が、祖母が亡くなり入籍も式も延期になり、その時点で双方アパートを引き払ってしまっていたので、まあいいかなと新居予定の部屋で同棲していた時のこと。

彼が、共働きなのに家事をやらない、約束の分担を守らない。

「僕は家事はなんでもできるけど、手伝えば君が上達しないだろ」

私の家事はそりゃ完璧ではないけど、小さい時に母がなくなり、祖母に教えられ中学から家事全般やってたからそれなりに出来る。

そう言っても、やっぱり

「練習にならないでしょ」

と見てるだけ。

新婚気分で奥さんのくるくる働くところを見てると幸せ、と言われ、納得いかないながらもしょうがなく全部やってた。

そのうちに、丈夫なのが取り柄の私が珍しく高熱出した。

診断はインフルだったので、なんでもできるという彼に後を託して、安心して療養、と思ったら、肝心の彼は全く何もしなかった。

呼んでも来てくれないし、水も食事も用意してくれないので、自分で買い置きのポカリと水を飲み、ゼリーを吸ってしのいだ。

その間彼はヘッドホンつけてゲームしたり、自分だけ外食に行ったり。

もちろん部屋は散らかり放題で、洗い物が山積みになってて最悪。

換気もしてもらず、自分で暖房かけて自分で部屋の空気入れ替えて、自分で着替えて汗拭いてアイスノン換えて、を這いずりながらやった、思えばその時点で実家(車で一時間)に助け求めればよかったんだけど、そんなことも思いつかなくて、ひたすら痛みとか吐き気とか寒気に耐えてた。

高熱に慣れていなくて、ああこのまま死ぬのかなと思ったあたりが修羅場。

熱が下がってから即荷造りして、父に迎えに来てもらって実家に帰ったよ。

一番呆れたのが、実家に帰ったのを、インフル悪化で療養と思い込んで、

「親に甘えるとかまだまだだね、熱が出たって夫と子供がいれば、家事育児は休めないんだから、あのままがんばってやりこなせば、僕も君のこと妻と認めたし、いい練習になったのに~」

と言われたこと。

心底冷める時って、怒るより先に心臓バクバクして指先が冷たくなるんだね。

お前のいう妻って、なんでもきいて便利で壊れない家事育児ロボットかよ。

困ったときに助け合わない人と家族とかありえない、この男いらねえ、本当に動けないから助けてって何度も何度も頼んだのに。

恋人だった頃の優しかった彼はもういないんだなーと思って悲しかった。

なんだかんだ揉めたけど、仲人予定の彼上司を挟んで無事婚約破棄。

本性を見抜けなかったアホな自分が恥ずかしいですが、別れて良かった!