付き合ってすぐの頃、手編みのレースの話をした事があって、

「母がファックスにかける物が欲しいっていうから作ってあげた」

「へえ、編み物かあ」

そんな程度で終わった話。

でも彼の誕生日にプレゼントを持って行ったらラッピング見ただけで開けもしないで

「セーター作って欲しかったんだけどさ、母親にはなんか作っても僕のはないんだね」

私、小物のレース編み程度しかしない、すぐ出来ない物なら買った方が安い派

その事を説明しても、
「欲しかったのに、愛情と努力が足らないんじゃないの」

1日中その事でなんとなく落ち込まれて、夜になったから帰る、って言ったら
「一生懸命編み物する程好きでもない奴となんか一緒にいたって仕方ないもんね」

プレゼントは遊園地デートだったので、彼が持って帰りやすいようにと小さい物を選んで、彼が欲しがってたアウトドア用のマグカップにしたけど、もって帰って弟にあげた。

彼から連絡は来たが、「セーター欲しかったんだ、ごめん」というメールだったので

「私には無理だから、編める彼女を見つけて下さい」と返信した。

「クリスマスにひとりなんて寂しい」とも来たが、「ビバ家族」と返してからメールもない。