小学一年の頃の話。

担任の教師が、体罰とかはしないけど規則とかで束縛する?タイプの教師だった。

その中に

『授業中はトイレに行かない、行かせない』

みたいな規則があったんだが、その日は無性に小便がしたくなった。

したいけど規則で駄目だし、でも行きたいという思いがずっと頭から離れず、股間を押さえながらずっとモジモジしてたんだ。

チャイムが後少しで鳴る寸前まで我慢できたんだが、安心すると駄目だね……時計を見てホッとした瞬間に漏れたよ。

そりゃもう床一面、自分を中心に水溜りが広がっていく光景。

頭が真っ白に寒くなり、頬が熱く体が麻痺したように動かなくるあの感覚……

その時は知らなかったけど絶望っていうんかな。

そんな光景が教室のど真ん中で起こったら皆も気付くし教師にだって気付かれるよ。

周囲の皆が

「どうしたの? 大丈夫?」

って言う最中、教師も自分に近づいて状況を理解したのか

「あぁ、先生が○○に水をかけちゃったんだ。誰か○○くんを保健室に連れて行って」

びっくりしたね。

だって何時も眉間に皺を寄せて怒鳴る姿しか見てないのにこの時だけは優しかったんだ。

えっ、て顔を上げたら何時もの顰め面だったけどなんか雰囲気が違う感じがして戸惑いながらも友達の手に引かれて保健室に行ったんだ。

その後の片付けも全部、教師してくれて規則の

『授業中はトイレに行かない、行かせない』

のも撤回された。