10代の頃、いわゆるギャルで私服も制服もミニスカで化粧もバリバリ、通学電車で痴漢にあったことは一度もなかった

見た目はそんなだったけど、中身は気も弱いビビり

人に怒ったりもしたことなかった


ハタチで就職した会社が動き回る仕事で、服装はロンT、ジーパン、スニーカー

髪は染める時間がなくて黒ショート、化粧は眉毛のみ

そしたら通勤電車でしょっちゅう痴漢にあうようになった。

毎回怖くて怖くて、途中で電車を降りたり車両を変えたり声を上げる事も出来なくて逃げてた


残業続きでぼろぼろに疲れていたある日、満員の終電に乗ったらまた痴漢

相手は20代後半くらいの普通のサラリーマン(むしろ好青年なかんじ)

後ろにぴったり密着して遠慮なしにお尻をぐいぐい揉んでくる

身をよじっても手で制そうとしてもやめずに二ヤついてる

完璧なめられてる…

満員で動くこともできない、終電で降りる事もできない、身体は疲れ切っている…


それで人生で初めてキレた

恐怖と後先の考え(帰れなくなるとか)が一消えて怒りが湧き上がった

脳内は「こいつを絶対に許さない」のみ

ドアが開いた瞬間、痴漢の胸ぐらをつかみ外に引きずりおろした。飛び散る痴漢のシャツのボタン

チビの自分があんな力を出せたのも、火事場の馬鹿力なんだと思う

「ずっと痴漢してましたよね、駅員室にいってもらいます」

痴漢男は呆然としてた。抵抗されるなんて思ってもみなかったんだろうね…

「は!!??ふっざけんな!ふっざけんなよおおおーーーー!」と叫びながら逃走

それ見て更に怒り倍増。人生で初めて出した大声

「待て糞やろぉおおーーー絶対許さねえええええー!!」

混雑したホームで痴漢は人にドカドカぶつかりなら全力疾走

すんごい速かった

「痴漢です!!!お願い誰かつかまえてくださーーーーい!!!」と叫びながら追いかける私、すごい形相だったと思う

痴漢が改札を無理やりとびぬけ、駅出口の階段下まで逃走したところで、近くにいたお兄さんが羽交い絞めにして捕まえてくれた

「ふざけんなこのオンナ!!!!!俺をはめやがって!!!」

羽交い絞めされながら暴れまくる痴漢

周りは駅員含め人だかりができていた

それで気づいたら隣にスーツのお姉さんがいた

「やだ!この子泣いてるよ、もう大丈夫だからね」

そのお姉さんに言われて気づいたんだけど、いつのまにかボロボロ涙が流れてた

声掛けられて気が抜けた途端に全身震えて腰が抜けた

お姉さんはお水とティッシュをくれた

お姉さんによると、お友達が逃走中の痴漢につき飛ばされて新品のスマフォを壊されてしまったと…

「違う!!俺じゃない!!!俺じゃないい!!」

それすらも否定する痴漢

「ご迷惑おかけしてごめんなさぃいっ」

ボロボロ泣きながらお姉さんのお友達に謝る私

「君のせいじゃないから!大丈夫だから!」

慰めてくれるお姉さんとお友達


結局暴れまくってる痴漢を警察に引き渡すこととなり、お姉さんたちは警官が来るまで一緒にいてくれて、何かあったら協力するから、と連絡先までくれた

捕まえてくれたお兄さんは警察からの要請で署まで同行してくれた


後日、お姉さんにお礼の連絡をした

お友達のスマフォは無事弁償されたとのこと

自分にあんな怒りと大声と馬鹿力が出たことに衝撃だった

それ以来、ビビりがちょこっと改善された気がするw

泣き寝入りしないでよかったなぁと思う

そして捕まえてくれたお兄さん、親切にしてくれたお姉さんの事は一生忘れない