数年前の修羅場

私子

友子 資産家の娘。恋愛体質で恋のためなら命懸け

友彼 会社員。よく知らない

A子さん

A彼さん

友子とは学生時代に知り合い、以降腐れ縁。

我が儘でだらしないところがあるけどノリがよくて楽しいし、たまにうんざりしながらも友やめするほどのことでもなくダラダラと付き合いが続いていた。


ある日

憤慨した友子に呼び出されて、好きな人ができたと友彼に振られたと言われた。

友子は怒り狂いながら、許せないから仕返しをすると延々愚痴を聞かせて帰っていった。

しばらくして、そんなこともすっかり忘れた頃、友子から再度呼び出し。

オフィス街の定食屋に連れていかれた。

「ほら、あの女だよ、友彼寝取った奴」

指指す先にはきちんとした感じの清楚な女性が食事をしていた。

「地味だしブスだし、あんな女が友彼くんにちょっかい出すとかあり得なくないっすかー?しかもぼっち飯www」

確かに地味だけど顔立ちは整ってるし、何より1人で食事をしてるのに足を揃えて背筋を伸ばしてるのが印象的だった。

本物のお嬢様のはずの友子よりずっときちんとしてた。

そんな私の内心を知る由もなく友子はその人(A子さん)の悪口をいい続けた。

なんでも、復讐するために興信所に調べさせたらしい。

付き合ってるわけでもないのに調べられるものなのか?と思ったけど、なんでも数人まで絞り込んで友彼にカマかけたらしい。

そしてとんでもない事を言い出した。

「可愛かったら許したけど調子乗ってる地味ブスだし許さない。男友達に言ってあいつレイプさせる」

まさかそこまではと思ったけど、友子の形相にただならぬものを感じたのでとにかく、A子さんの顔をしっかり覚えようと思いガン見した。


後日

シフトの合間を縫って昼頃に定食屋周辺をうろついていたらA子さんを見つけた。

怪しいと思われるの覚悟で話しかけたらビックリしつつも話を聞いてくれた。

近くのカフェで彼氏の心変わりで振られた女が逆恨みしていること

その女がレイプ計画を立てていることを話してできるだけ1人にならないように、防犯ブザーを持ち歩くようにお願いした。

A子さんは驚きつつも「教えてくれてありがとう」とお茶代を出してくれた。

そしてさらに数日後

A子さんから連絡をもらって友子が計画を実行に移したことを知った。

A子さんは多少訝しく思ったけど用心に越したことはないと思い、A彼さんと朝晩一緒に通勤していたらしい。

男性と一緒にいたためなかなか手を出せなかったが、業を煮やしてまずA彼さんを襲おうとしたが防犯ブザーを鳴らされて人が来てしまい、取り押さえられたそうだ。

捕まった男たちはあっさり友子に頼まれたことを白状したらしいが、友子が捕まったかは知らない。

娘にベタ甘な友子父が手を回したかもしれない。

どっちにしろそれ以降友子から連絡はないから知る由もない。


以上です。

特定を避けるためフェイク入れたのでおかしいところがあるかもしれません。