大学は工学部だった。

男ばっかで、男子校のノリで馬鹿ばっかやってた。

ある時、デザイン工学の奴が研究室の合間に石像を作った。

本当の卒業制作とは別に、何となく記念に。

なかなかかっこいい出来だった。

しかし、教授に黙って材料を使ったので証拠隠滅のためにドライブがてら、結構遠くの場所に仲間みんなで捨ててきた。

ついでに記念写真をとった。


で、そのその数十年後の最近、仲間と久々に会った。

みんな様々な職に就いていたが、すぐに昔のノリで楽しい思い出話を咲かせた。

石像の思い出話をしたところ、

「これから見に行こう」

となった。

その石像は今でも残っていて、なんか立派なお堂が追加されていた。

そして立派な立看板に、その石像の由来とか、ありがたさとか説明してあった。

お供え物と、なんか花というか人形というか、そういったものがたくさん留められていた。

駅に豪華な立て看板があって

「XX像、XX神社はこちら」

と案内があった。

みんな、このことは一生の秘密にしようということで解散した。