典型的な反動形成を起こしてる奴に会ったことがある

反動形成っていうのは「自分の感情を抑圧せざるを得ない時、その感情を否定するため、自分の本心と真逆の行動をしてしまう」っていう、フロイトが提唱した防衛機制の一つ

好きな女の子をついつい虐めてしまう男の子ってのが分かりやすい例かな

そいつは10歳ぐらい年下の女。

出会ったのは職場で、当時のそいつは18歳のアルバイターだった

高卒で家を出て(話を聞いた感じだと原因は父親の暴力)バイトの安い時給で自活してるっていうなかなか大変そうな境遇だった上、前のバイト先は社員のセクハラで辞めたという災難続きの可哀想な奴だった

だが同情を打ち消される程度には人間性に問題のある奴だった

・店内で走っている子供が親に注意されて大人しく席に座ったのを見て「殴ればいいのに…」「あのガキも素直に言うこと聞かずにもっと暴れて殴られればよかったのに…」と周囲の客に聞こえる声でブツブツ

・「近頃娘が反抗期で…」「まぁ精神的に自立してってる証ですわ。寂しいですがねアハハ」と語り合う社員に「こういう時は一発殴れば手っ取り早いですよ」

・調理場で働いてる女の子が「食べ物にお化粧品が入ったら大変だから」とすっぴんで出勤したのを見て「同じ女だとは思えない」「どう見られてるのか気にならないの?」と女の子に聞こえる声でブツブツ

・「同じゼミの男子に告白されて振ったら軽いストーカーになられて云々」と愚痴っている学生の女の子に「えー?でももっといい男の人手に入れられる自信あるの?素直にそいつにしとけばいいのに。後で後悔しても遅いよー」

・「近頃怖い犯罪が多くて怖いから娘に防犯ブザー持たせた」と話しているパートの主婦に「うーん。ちょっと自意識過剰すぎじゃないですか?私には襲われるだけの価値がある!って言ってるようなものでしょう?」

・連休の忙しい時期にバイトをバックレた学生に憤慨していた当時の店長に「ほんとゆとり世代ってクソですよね。失敗作です。日本の恥です。殴られても文句言えないと思います。私もゆとり世代ですけど恥ずかしいのでいっそ殴って下さいって感じです」と真顔で発言(店長さすがにドン引き)

こんなことが続いて他のバイトから苦情が噴出し、我々もこいつのせいで大学生の女の子のバイトが次々と辞めていくもんで困ってたんで、不当解雇で訴えられた時のためのアリバイ作り(軽い注意等々)を何週間か行った上で

「会社の経営状況が厳しくなり経費を節約する必要が生じた。そのため人件費を削らなければならない。解雇させて頂きたい。本当に申し訳ない」という名目で辞めさせた

今頃どうしてるだろうか