うちの近所に、一人暮らしのお爺さんがいる。

奥さんと子供さんを事故で亡くし、その後再婚せず

病気で体が不自由になってからはヘルパーさんに来てもらってた。

でも爺さん、「妹や姪とよく電話で話ししてるから、寂しくはないね。今更施設で知らない人と暮らすより、一人暮らしで気楽に過ごすのがいい」と言ってた。

たまに、「妹が送ってくれたんだ」と言って、美味しい果物のおすそ分けをくれたし「お礼にこっちの旨いもん送るんだ」とニコニコしてた。

亡き子の代わりってわけじゃないけど、姪の成長が楽しみだ、今は体が不自由だから外出できないけど、昔は待ち合わせて食事に行ったりしたんだよ。

今度の正月には寄ってくれるらしいから、上等の肉でも用意しようかな、なんて言ってた。


そんな爺さんが先日倒れて意識不明になった

たまたま発見したのが自分で、成り行きで救急車に乗って病院に付き添った

幸い爺さんが財布に妹さんの電話番号書いたメモ入れてくれていて、それ見て電話したら出てくれた。

でも話しを聞いて衝撃だった。

「兄とはもう何十年も会ってないし、電話もごくたまに、ほんの数分安否確認するくらいで…

うちの娘も、兄とは幼い頃に2、3回会ったきりなんですよ。そっちに、家族同様に親しくしてる方がいると言っていたんで、その人が万一の時の世話をしてくれると思っていたんですが…」だって。

妹さんのほうも、兄は家族同様の人と楽しく暮らしてると思っていたと、ショックを受けていた。


爺さんのケアマネさんが駆けつけてくれたんで、自分はそこで病院から帰ることができたけど、帰り道でいろいろ考えちゃったよ

爺さんがよく話してくれた、妹家族との心温まる交流話、あれなんだったんだろう

果物は、本当は誰が送ってくれたんだろうとか。