弟が事故で亡くなって、月命日やお彼岸に、定期的に弟の部活の仲間が来てくれていた。

母は弟を忘れない友達を喜んで、前日に訪問の連絡を受けたら、いそいそとお菓子や飲み物、お持たせまで用意していた。

私も弟は好かれてたんだなと思って喜んで母の買い出しに付き合ったり、帰った後の後片付けをしていた。

弟の友達とは面識はないので、来ても挨拶とかはしなかった。


それが、回を重ねるごとにちょっとずつおかしいなと思うことが増えてきた。

毎回お昼頃来るから出前を取ってあげたり、6人で仏壇にとお菓子を持ってきてくれるけど、コアラのマーチ1個、ゴミやお菓子のかけらが部屋に散乱してたり。

母に聞いたら、一度出前を取ってあげたら以降ずっとお昼頃来ること、出前を食べたあと3時間くらいいてお菓子も食べ、飽きるとお菓子を投げあって遊んでること。

母はそれでもその子たちが弟を想って集まってくれてると思って、まだ子供だから、と庇ってた(子供って言っても全員高校生)。

たぶん、ただでお昼ごはん食べられて、お菓子食べられて、仲間とだべれる場所、くらいの認識だったんだろうな。

試しに、次来たときは出前取るの止めてみてと頼んだら、出前がないと見るや、「用事がある」と5分で帰った。

その後引越しをしたので2度と会っていない。

引越し後の連絡先を教えようと言った母に、私がやるねと返事をし、教えなかった。

一度もうみんな来ないね、と母が言ったけど、みんな大学生になって忙しいんだよ、と言って誤魔化してしまった。