もう10年以上前の話だが、いとこの姉ちゃんが結婚するっていうんで、結婚式に出席した。

いとこは四国の田舎の神社の娘で、新郎はフランス人。

バカンスの国らしく新郎の親や親戚20人くらい神式の結婚式に集まって、滞りなく進んだんだが、

実は娘とフランス人はドイツで出会い、夫婦の共通言語はドイツ語ということで、新郎新婦含めて日本側もフランス側も互いの言語がわからずに、披露宴でもあんまりコミュニケーションとれなかったんだよな。

そんなこんなで披露宴終わって、流れで二次会でカラオケやろうってことになったんだが、このままで終わるのはちと惜しいってんで、酒の勢いもあって、俺が最初にマイク握ったんだ。

俺は仏語はもちろん、英語も怪しいが、ベストヒットUSA世代で洋楽全般に詳しかったからな。

プープープマシェリーってフレンチポップスかましてやった。

そしたら向こうの親戚20人全員壇上に上がってきて大合唱になっちゃって、その後もシルビイバルタンとかフランスギャルとか肩組んで合唱して一気に打ち解けた。

向こうの人たちって、一人で歌わないで知ってる曲はみんなで歌うんだな。

しかし宴のハイライトは皆が打ち解けたその後だった。

花嫁の父がイブ・モンタンの「枯葉」を入れたらさ、新郎の父もすっと壇上に上がって2人で歌い始めたんだよな。

そう、あの世代は日本でもシャンソンが身近にあったからな。

その時だけはステージ二人きりの熱唱。

親戚集まると今でも話題に出る良いシーンだったな。

そういうことでな、コミュ手段としてのカラオケはお薦めだ。