私が小学3年生のとき、妹はまだ幼稚園だった。

祖母(足が少し悪いが、歩行に支障はない)と妹と3人で、一駅先のお祭りに行くため電車に乗ろうとしたときのこと。

ホームと電車の間が少し開いてて、祖母が先に乗り込み次に妹、最後に私が乗るはずだった。

祖母が電車の中から妹に手を伸ばして、さぁ乗るぞってときに、妹が足を踏み外し、下半身がホームと電車の間に落ちた。というか胸まで落ちた。

ちょうど腕で引っかかってそれ以上落ちなかったが、祖母も私も妹もパニック。

私と妹は大泣き。私は妹が死ぬ!って思った。

そのとき、学生服(高校生だったと思う)を着た男性が妹にさっと駆け寄り、脇の下を抱えてひょいと持ち上げて電車の中に立たせ、あっという間にいなくなってしまった。

駆け寄ってから去るまでほんの数秒だった。

妹はケガもなく、落ちたことがトラウマにもならず、高校時代は電車通学をしていた。

あのとき助けてくださった男の人、本当にありがとうございました。