うちの会社が男女一人ずつの新人を採用したのだが、女のほうが退職した

女をAとするが、大学時代からサークル活動を主導していた経歴があるとかで、人の使い方に慣れていると自称していた

一方の男をBとして、根っからの職人気質で、うちで売っている商品さえ作っていればそれで幸せなタイプだった

総務と現場にそれぞれ配属されたのに、AはBを勝手に呼びつけては自分の仕事を手伝わせようとして総務部長にも工場長にも怒られていた

Aは「適材適所を提案しているだけです!」とは主張したが、Bの適所は誰がどう考えても工場の中だと周知があったので誰も認めなかった

数日して歓迎会があったのだが、歓迎される側のAが仕切りたがったので聞いてみたら、店からコースまで確かにお得かつ満足のできるものだったので、それは認めた

しかしAは、足に使うつもりでBには酒を呑ませず、帰りには全員を店から最寄り駅まで何往復もさせる予定を勝手に組んでいた

ところが、工場長や工員たちから気に入られているBが呑まないなんて許されず、Aは必死でBを呼びつけようとしては工員たちに追い払われるのを繰り返していた

そもそもBは車どころか免許を持っていなかったので、最初からAの予定とやらは破綻していた

そんなこんなで、工場長と総務部長が二人でAを説教したのだが、Aは「私が能力を発揮するには部下が必要なんです!」と主張

「Bを私専属の部下にして、すぐに免許を取らせなければ退職します!」とまで言ったので望み通り退職していただいた

どうソロバンを弾いても、Bを工場に残すほうが会社の利益になるというのが最終判断

いちおうBにも「Aさんが退職した」と伝えたら「誰ですか?」とキョトンとされた

Aが言い残した「あのボンクラには工場の外のことも覚えさせるべき!」との発言だけはどうにも正しかった気がする