結婚したのは復讐なこと。

20代前半で恋愛経験も浅く、そんなとき知り合った舞台俳優の彼。

ご飯に誘われてそのままお持ち帰りされ、本当にウブだったわたしは体の関係を結ぶ=付き合うと思っていた。

しかし特になんの話もないまま朝を迎え、そのまま仕事に行き、仕事先の大人の人に話してようやく体だけと気付かされ、ウブだったわたしはかなりのショックを受けた。

しかし日が経つにつれ、そのような扱いを受けたことにイライラとして、このときにただでは転ぶまい、と復讐を誓う。

彼はその後もちょくちょく連絡をしてきて、その度ご飯→お持ち帰り。

この時に他に4人くらいの女がいることに気付く。

そこからはとにかく自分といるのが一番居心地よく努め、愛情を注ぎ甘えられる存在になるようにした。

もともと家庭環境が悪く愛情に飢えてるタイプだと思っていたので、どんどん私に依存するようになり、とうとう他の女とは切り彼女になり同棲を始めた。

ただちょくちょく一夜限りの浮気はしているようだった。

このあたりで20代半ばになったわたしは、どうしても子供がほしかった。

彼は舞台俳優なこともあってイケメンだった。その遺伝子がほしい。

そこで彼には生理痛が重いからピルを飲むといい避妊をやめる。

8ヶ月ほどして妊娠。

彼はこどもにわたしが取られるのが嫌だと言いおろすように説得された。

しかしもともとチキンな彼はわたしが絶対産むと言い張ると、折れて結婚する、と言ってきて、晴れて結婚。

が、やはり愛情に飢えてる彼は子どもが産まれ、そちらにかかりきりになっている私をよそに浮気。

必ずやると思っていたので証拠をざくざく集めて弁護士へ。


結婚年数が少なくわたしがまだ二十代で若いということもあり、慰謝料はあまり望めないと言われたので、離婚はせずに別居して都合のいいお財布にしている。

わたしは実家で妊娠中から浮気されたかわいそうな娘と孫として楽な生活をさせてもらって、イケメンの遺伝子を受け継いだ可愛い子どもと楽しい毎日。

ここまで全部シナリオ通りになっている。

子どもが幼稚園になったら働けるのでそれまではいいお財布でいてもらう。

これがわたしの復讐。