ちょっと昔の話。

取引先の社員とよく麻雀をしていたんだが、ある日そこの社長に「(麻雀)打ちにいくぞ!」と言われてちょっと小洒落た雀荘に打ちにいった。

社長にレートは幾らなのかと聞くと、社長は指を一本たてた。

普段打っているレート通りならば指を一本たてるのは千点100円のレート、一局あたり最大6000円程度動く。

これくらいなら打てるなと思い、入店、最初の局を普通に打ってトップを取った。しかし、精算に入ると俺は腰を抜かした。

そこには当時の俺の月給分にあたる金があった。

社長の言っていた指一本、それは千点100円では無く、千点10000円の超高レート麻雀だったのだ。

しかし、金が無いからと帰りますと言ってしまっては社長の顔を潰してしまうし、何より金も持たずにうちに来たことがばれたら店員の怖いお兄ちゃんになにされるかがわからないので打ち続けるしかなかった。

これが最大の修羅場。

結果的には最初のトップで得た貯金を切り崩しながらなんとか最後まで打ち切ることが出来た。

店をでた時に浴びた日光を俺は忘れない。