近々結婚が決まり、色々話を進めている。

式だけで披露宴はなし、新居は俺と彼女の職場のほぼ中間地点。

おおよそは決まっているが細かい点のすり合わせを続けている。

問題は俺の親父がやたら口出ししてくる事。

親父はいわゆる「男は仕事だけしてりゃいいんだ」世代の男で、家庭にも育児にもノータッチだった。そもそも家にほとんどいなかった。

趣味は登山で、盆も正月も山に登っていた。

休日は必ずどっかの山に登るための練習だかシミュレーション。平日は登山仲間と飲み会。

単身赴任の親父は少なくとも正月に帰ってきたが、うちの親父はそれ以下の頻度でしか家にいなかった。

でも別にそれを責めるつもりはない。

親父がいないのに慣れきっていたから、寂しくもなんともなかった。

「亭主元気で留守がいい」の典型で、親父がいなかろうが稼ぎを登山に注ぎ込もうが「へー」だった。その分母と兄が稼いでくれてたし。

なのに今になって親父が父親ヅラして首を突っこんでくることが神経わからん。

「披露宴やれ。社会人の常識だ」

「子供は3人以上。貯金できてから?あまっちょろい!」

「嫁さんは料理うまいのか。家事ができるのか。家に寄越してみろ、俺が見てやる」

「長女か、ババ引いたな」

「家電のメーカーはTで揃えろ」

「披露宴は俺が仕切ってやる。俺の仲間も呼ぶぞ、文句は言わせない」

「次はスカートを穿いて来させろ」

「新居の合鍵寄越せ」「週1で顔を出せ」

これ全部、実際の語録。

今まで他人同然だった親父がこんなうざい人だと思わんかった。