父の話

私が高校の頃、父が家族に何の相談もなく突然転職した。

父の友人が新規に興した会社だったらしいのだけど、給料は激減。

でもまだ給料があるだけ良かったよ。

そして2年も経たずにその会社は潰れ、父は無職に。

しかも会社が潰れたことをしばらく黙ってて、金融機関に借金もしてた。

母が定期を崩したり、父方の祖母に頭を下げて何とかしたらしい。

無職がばれた後、父は特殊な資格を持っていたので、それを基に自営業をすることとなった。

母には「この資格で月に20万稼ぐ」と約束したそうな。

因みにこの時母父は50歳、私20歳

まあ、自営業でそんなうまくいくわけはなく、収入は月に5万あるかないか。

しかも、自分で仕事を宣伝するわけでもなく、近所の人がたまに持ってくる仕事をする程度。

必然的にフルタイムで働いてる母の方が負担が大きくなる。

だけど、父は動かない。

朝はドタバタする母を尻目にソファでテレビ。

母や兄、私が仕事でいない昼間は趣味に勤しんでいる。

私達が仕事を終えて帰ってくると、ソファに寝転っがり「ご飯まだ?」

たまに仕事が入れば大きな顔をして、他の家事も手伝わず。

母が体調を崩してるときにご飯作りをお願いすると「俺も仕事で疲れてるんだ!」と大声で叫ぶ。

酒癖も悪く、お酒を飲んで普段の不平不満を叫ぶ叫ぶ。

それで、私達兄妹に口でコテンパンにされて、次は力で何とか言うことを聞かせようとするけど、格闘技経験者の私達には敵わず。

不機嫌になって、2階の寝室に行く。

次の日にはお酒のせいにして都合の悪いことは全て忘れている。


父さん、あなたは昔は尊敬出来る人だった。

だから、あなたが無職になったときも私が働けばなんとかなると思って何も言わなかったよ。家事も嫌いじゃなかったしね

でも、今私は結婚して遠く離れた地にいます。

もう何よりも守るべきものがあるので、あなたをフォローするとこは出来ません。

何にも変わってないと母と兄から電話がしょっちゅうくるよ。

母が体調を崩した時ぐらい家事を手伝おうよ。

お酒もやめなよ、怒鳴るなよ。

仕事を突然辞めて、家族に迷惑をかけて、仕事も殆んどないのに亭主関白みたいな態度をとる父の神経がわからない

あと、アッサリ実家を見捨てて出ていった私の神経も分からない