私の実家は今こそアパート経営で生計を立てていますが、昔はそこそこの土地を持っていました

これは私の実家がまだ農家をやっていた頃の話

ある日、父が知り合いから烏骨鶏の受精卵を5つほど譲り受けてきました

烏骨鶏の卵は高値で売れる為、採卵目的であったと思います

大事にインキュベーター内で加温したところ3つの卵が孵化しました

ただし、父が望んでいた烏骨鶏ではなくごく一般的な白レグ(普通の鶏)でした

期待を裏切られた父がやる気をなくして飼育をやめてしまった為、私が引き続き3羽を世話することになりました

飼育を始めて半年が経過する頃には3羽ともわたしに懐き、縁側でうつ伏せになって漫画を読んでいると、肩や土踏まずの上にとまるまでになりました

重いし臭うし五月蝿いしで嫌なところもありましたが、3羽とも大切な私の家族でした

ある日、私が学校から戻って庭にある飼育小屋を覗きに行くと、3羽の姿が見えません

それぞれの名前を呼びながら庭中を探しましたが見つかりません

嫌な予感がして母に鶏達を知らないかと聞きに行くと、台所で揚げ物をしていた母は「そこにいるやろ」と振り向かないまま言いました

チョボと、ポコと、くーちゃんは、夕飯になってテーブルの上に乗っていました

夕食時、パクパクと唐揚げを平らげる両親でしたが、私は一切箸をつけることができませんでした

食べ物を粗末にするなと父に叱られましたが、絶対に食べるものかと思いました

私にとってチョボ達は家族でしたが、両親にとっては家畜に過ぎなかったことが衝撃的な出来事でした